2017-01-01から1年間の記事一覧

各国株価のトレンドとバリュエーション 2017年12月末

12月末の先進国・新興国の株価指数のトレンドとバリュエーションのチェックです。 ・株価データはMSCI、CAPEやPERはStarCapital、為替はIMFとみずほ銀行より取得しています。 ・株価チャートは2007年末を100として作成しています。月足・配当込み・現地通…

コバルトの需給と生産会社

EVの普及によって需要増加が予想されるコバルトについてです。 UBSのレポートによると、EV(シボレーボルトEV)普及率100%の世界でのコバルト需要の増加率はリチウムに次いで大きい値になっています。

リスク資産と無リスク資産の比率

自分の資産のうちリスク資産・無リスク資産の割合をどれくらいにするかというのはアセットアロケーションの最大の問題でしょう。 この問題には明確な回答はなく、最終的には個人の好みになりそうです。 ただ、それだと話が終わりになってしまうので、今回は…

日本株の規模効果と割安株効果

Russell/Nomura 日本株インデックスのデータがダウンロードできたので規模効果と割安株効果を見てみる。 1980年~2017年 サイズ別に見ると大型株よりも中・小型株の方がリターンが良い。 ただし、2000年ごろまではむしろ大型株の方がリターンが良く、一貫し…

ファクター投資の米国市場での有効性

米国株の投資ファクターのリターンは、Kenneth French 教授のHP にて公開されている。 今回はこのデータを使ってファクター投資の有効性を見てみる。 ファクターリターン まずは全体像を見るためにサイズ、バリュー、収益性、投資、モメンタムの5ファクター…

新興リチウム開発会社

リチウム大手3社については下の記事を書きましたので、今回はリチウム開発の新興企業について見てみます。 開発中のプロジェクトと開発会社の時価総額 アルベマールのプレゼンテーション資料に現在開発が進んでいるリチウムプロジェクトの一覧表がありました…

リチウムの需給

EVの普及に伴って需要が増加すると考えられているリチウムの需給についてです。 UBSのレポートによると、EV(シボレーボルトEV)普及率100%の世界でのリチウム需要の増加率は2,898%に達するとのことです。

株式投資のリスクはどれくらいあるのか?

前回の記事で長期的な株式投資の実質リターンはだいたい年4~7%くらいに落ち着きそうだという話を書いた。 このリターンがすんなり得られるのであれば株を買うことに躊躇する必要はないが、残念ながら株式投資にはリスクもある。 ではそのリスクとはどれく…

日本株のファクターリターン

ケネス・フレンチ教授のウェブサイトとAQR(クオリティ・ファクターのみ)のデータを使って日本株のファクターリターンを調べてみた。 まずは1990年以降の各ファクターの累積リターン。 ※SMB:サイズ、HML:バリュー、RMW:収益性、CMA:投資、WML:モメンタム、Q…

株式投資のリターンはどれくらいあるのか?

株式投資を始めるにあたっていちばん気になるのは、株を買うことでどれくらいのリターンが得られるかという点だろう。 クレディ・スイスの発行しているグローバル・インベストメント・リターン・イヤーブックがこの疑問に答えてくれる。 このレポートには190…

超長期のデータを使った配当利回りによるリターンの予測可能性

4世紀という長期のデータを使って株式リターンが予測可能かを調べた Four centuries of return predictability という論文を読んだ。 著者によると、ファンダメンタル指標によるリターンの予測可能性を調べた研究はあるが、そのほとんどは近年のアメリカ市場…

各国株価のトレンドとバリュエーション 2017年9月末

9月末の先進国・新興国の株価指数のトレンドとバリュエーションのチェックです。 ・株価データはMSCI、CAPEやPERはStarCapital、為替はIMFとみずほ銀行より取得しています。 ・株価チャートは2007年末を100として作成。月足・配当抜き・現地通貨ベースで…

リチウムイオン電池関連株の電池比率

リチウムイオン電池の関連銘柄として名前が挙がっている会社の電池セグメントの比率を調べてみました。※市場シェアなどの情報はこちらを参照にさせてもらいました。 電池材料を含むセグメントの全体への比率は下表のようになります(数字は直近の通期決算)…

Lithium X Energy(CVE:LIX)

カナダ上場のリチウム開発会社です。 アルゼンチンのサル・デ・ロサンゼルスを旗艦プロジェクトとして持ちます。 Sal de Los Angeles プロジェクト リチウムトライアングルに位置する湖です。 周辺には、アルベマールとSQMのアタカマ湖、オロコブレのオラロ…

Lithium Americas(TSE:LAC)

カナダ上場のリチウム開発会社です。 アルゼンチンのリチウムトライアングルに位置するカウチャリ-オラロスを旗艦プロジェクトとして持ちます。 その他にはネバダプロジェクトもありますが、まだ初期段階でHPにも予想される資源量が書いてあるくらいです。 C…

Galaxy Resources(ASX:GXY)

オーストラリアのリチウム開発会社です。 マウント・キャトリン(オーストラリア、鉱石、生産中)、サル・デ・ビダ(アルゼンチン、塩湖)、ジェームス・ベイ(カナダ、鉱石)という3つのプロジェクトを持ちます。いずれも100%の権益です。 Mt Cattlin プロ…

割高なCAPEレシオをめぐる議論

CAPEレシオが歴史的に見ても割高な水準に上がっている。弱気派からはこのバリュエーションの高さに警告を鳴らす記事を見かける。 しかし、CAPEレシオの有効性には否定的な意見もあり、この指標が短期的には役に立たないことや、90年代以降のアメリカでは常に…

気になった中国株 その2

気になった中国株その1の続きです。 リチウムイオン電池関連 BYDやCATLといった大手のほかには天能動力や光宇国際といった銘柄が電池を作っているようです。資源系ではグレンコア、洛陽モリブデン、金川国際あたりが関連株かなと思います。 0819 天能動力 …

気になった中国株 その1

中国株二季報を読んだので全体の感想と気になった銘柄をメモします。 全体的な感想 ・指数の数字ほど割安な感じがしない 中国株のPERは低く、StarCapitalによると7.4倍、myINDEXによると12.8倍となっています。しかし、個別の株を見ていると指数の数字ほどの…

外貨資産は為替ヘッジすべきか?

外貨資産で為替ヘッジをすべきかどうかというバンガードのレポートを読んだ。 To hedge or not to hedge? Evaluating currency exposure in global equity portfolios このレポートによると、外貨資産への投資で為替をヘッジすべきの判断は、①ポートフォリオ…

03918(香港) NagaCorp

カンボジアの首都プノンペンで NagaWorld というカジノホテルを経営する会社です。 この会社について検索すると下のような記事が見つかりました。 カンボジア:NagaCorp 拡張計画Naga2のうちNagaCity Walkがソフトオープン 観光競争力拡充 An Undiscovered C…

政策金利と株式リターン

政策金利と株価についてはニュースなどで解説を見ます。一般的には利下げは株価にプラスで、利上げは株価にマイナスとされます。 しかし、実際のところ株価は政策金利にどれくらい左右されるものなのでしょうか?この点について少し調べてみました。 アメリ…

8699 澤田ホールディングス

成長国であるモンゴルの銀行を子会社に持つというのが変わっていたので見てみました。比較的低PERです。 会社概要 HISの創業者である澤田秀雄さんの会社です。 モンゴルのハーン銀行、エイチ・エス証券、エイチ・エス債権回収といった子会社を持つほか、FX…

03993(香港) 洛陽モリブデン

中国のモリブデン最大手です。他にタングステン、銅、コバルト、金などの生産を手掛けています。 2016年にフリーポートマクモランよりコンゴ民主共和国の銅・コバルト鉱山テンケ・フングルーメ(Tenke Fungurume)を取得というビッグニュースが出ました。こ…

9517 イーレックス

売上成長率が+60%もある高成長株です。決算を受けて株価が売り込まれているので調べてみました。 会社概要 電力小売り、卸売り、発電の会社です。 代理店を通じた電力小売り、自社保有のバイオマス発電所が特徴です。 自社の発電所や他社電源・JEPXを通じて…

今後の建設業の業績はどうなるか

割安株のスクリーニングをすると建設業の小型株が多くヒットします。PERは5~6倍と安く、配当利回りも高く、四半期決算の進捗率も良いです。 これらの銘柄はここ数年で業績を劇的に改善させているのですが、問題はこの好業績が今後も続くのかという点です。 …

リチウム生産大手3社

EVの普及に伴い重要性が増すリチウムを生産している会社についてです。 現在ビッグ3とされているのは、アルベマール、SQM、FMCの3社で、これに中国の天斉リ業やガンフォンリチウムを加えたのが主要なリチウム生産会社になります。 このほか新興企業では、オ…

YY Inc(NASDAQ:YY)

中国のライブストリーミング大手です。アメリカにADRとして上場しています。 業績は利益にやや凸凹があるものの好調です。2016年の売上高は前年比で+40%近く伸びています。 直近4四半期のEPSは26.26人民元で、ドルに換算すると約3.8ドルになります。実績PER…

ファクター投資についてのメモ

投資ファクターについてのメモ。内容は主に「Your Complete Guide to Factor-Based Investing」という本を参照にしている。 3ファクターモデル ファーマとフレンチが1993年に発表したモデル。異なるポートフォリオ間のリターンの違いをマーケット、サイズ、…

クオリティ・ファクターの定義

クオリティ・ファクターがどんな定義で使われているのかを調べてみた。 AQRの定義 クオリティ・マイナス・ジャンクのリターンを公開しているAQRの定義。収益性(profitability)、成長性(growth)、安全性(safety)、利回り(payout)の4つの面から構成さ…