中古車販売の大手。中古車買取や輸入車ディーラーも手掛けている。
1Qは大幅な増収増益だった。
売上高 815億円(前年比+29%)
経常利益 43億円(前年比+58%)
純利益 30億円(前年比+55%)
中間への進捗も良く、2Qは売上高+11%増収、経常利益+12%増益で会社予想を達成できる(ただし前年2Qの業績が良いので楽勝というわけではない)。
四半期の売上高の推移は下のグラフの通り。
2020年に1年ほどの停滞があったが、前年の2Qから成長軌道に戻っている。1Qは過去最高の売上高となった。
経常利益も最高益を更新した。前年4Qから2四半期連続となる。
4Qの経常利益率は5.3%。前年の4%台からさらに改善した。
売上総利益率と販管費の推移が説明会資料に掲載されていた。
粗利益率は高水準を維持している。2015年~2016年の15%を下回る水準から年々数値を向上させている。
粗利益率の向上の理由として買取店の強化を挙げている。1Qは自社買取による仕入れがオートオークションを上回ったとのこと。
小売販売台数は25,750台で前年比+24%の増加だった。中古車登録台数が前年比-7.4%の中で大幅に増やしている。ただし、前年2Q~4Q比でみるとそれほど大きく伸びていない。
買取台数は30,970台。前年比+92%と大きく伸びた。
小売販売台数と買取台数の推移が下のグラフ。近年注力している買取台数の伸びが大きく、1Qは小売販売台数を上回った。
一方で小売販売台数は店舗数が増えている割にそれほど伸びていないように見える。
1Qの出店は、中型店+2、総合店+1、買取店+1で、期首の計画通り。
通期では総合店+22の出店を計画している。総合店の店舗数は前年比1.5倍になる。
今期の業績予想は、前年比で売上高+20%増収、経常利益+29%増益。
中期経営計画では、今後3年間で売上高が+72%、経常利益や純利益は2倍以上という目標を掲げている。
決算後に株価は大きく上げたが、地合いの悪さもあり全戻しとなっている。
今期の予想PERは約15倍。成長率と比較すると割安感があると思う。
不安点としては増資懸念がある。BSを見ると、現預金が200億円程度に対して、有利子負債が500億円程度ある。今期の予想経常利益+減価償却費で200億円を超えるので、財務が悪いわけではないが、積極出店をカバーするほど良いわけでもない。いつ増資があってもおかしくないと思う。
あとは中古車価格が下落に転じたときの影響だろうか。USS発表の中古車の平均落札価格は依然として上昇しているが、アメリカの中古車価格(Used Vehicle Value Index)は2か月連続で下落している。