中古車販売の大手。中古車買取や輸入車ディーラーも手掛けている。
2021年11月期は大幅な増収増益で着地した。
売上高 2,912億円(前年比+21%)
経常利益 133億円(前年比+105%)
純利益 96億円(前年比+103%)
4Q単体も2~3割の増収増益と堅調な業績だった。
売上高 791億円(前年比+27%)
経常利益 37億円(前年比+25%)
純利益 27億円(前年比+24%)
今期の予想も高い成長率となっている。
売上高 3,500億円(前年比+20%)
経常利益 172億円(前年比+29%)
純利益 120億円(前年比+24%)
四半期の売上高の推移が下のグラフとなる。
2020年に1年ほどの停滞があったが、今年の2Qから再び成長軌道に戻っている。
3Qが2Q比で減収だったのは、オートオークション滞留出品台数の減少が主要因とのこと。4Qは再び大きく伸びて過去最高の売上高となった。
前々年からの4Qの年率換算成長率は+17%となる。出店数と比べるとやや物足りない気はするが、ある程度の成長率まで回復している。
経常利益は前年3Qに大きく切り上がった利益水準を維持している。4Qは売上高の伸びもあり最高益を更新した。
4Qの経常利益率は4.8%。前年3Qの5.6%には及ばないものの高水準を維持している。
2021年11月期の小売販売台数は93,258台。前年比+14%の増加。期首目標の96,300台は下回った。4Q単体だと24,497台で前年比+26%と堅調。
買取台数は79,929台。前年比+58%と大きく伸びた。
なお、今回の決算では部門別の売上高と営業利益が開示されている。
買取店は、売上高+44%、営業利益+53%と大きく伸びている。全体に占める買取店の比率は、売上高が23%、営業利益が26%。
買取店が好調な一方で、販売店の売上高の伸びは前年比+12%とやや低い。ただ、今期の小売販売台数は114,000台と前年比+22%の予想。
その他の整備やディーラーは利益への貢献がない。
利益率と経費の推移を見ると、祖利益率は高水準を維持しており、販管費は横ばいに抑えられている。
小売車両台当たり収益は4Qも改善が続いている。商品リードタイムを短縮することで台当たり利益改善とのこと。
店舗数は144店舗から182店舗に増加した。
期首の予想に比べると、中型店+1、UNIVERSE(輸入車)+1、買取店+7となっている。買取店に力を入れていることが分かる。
今期の出店も+56店舗と強気。
特に総合店の+22店舗というのはすごい。今期末が41店舗(40店舗+UNIVERSEからの変更)なので、前年比で1.5倍になる出店数だ。
決算と同時に発表した中期経営計画も強気な内容となっている。
今後3年間で売上高が+72%、経常利益や純利益は2倍以上という目標。
ただ、これほど積極的な計画だと出店資金について不安になる。手元の現預金は227億円あるが、有利子負債が508億円と大きい。以前見た記事によると、総合店の出店には在庫を合わせて8億円必要とのことだった。すると今期の総合店+22店舗だけで176億円必要になる計算。どこかで増資が行われそう。
決算後に株価は大きく上げた。今期予想と中期経営計画の数字が評価されたのだと思う。
今期の予想PERは約19倍。成長率からすると違和感のないバリュエーションだと思う。