6246 テクノスマート

フィルム塗工乾燥機などを作っている機械メーカー。

塗工機械は材料に薬品や塗料などを均一に塗布するための装置で、スマホやタブレットのほかリチウムイオン電池の製造にも使われているそうだ。

輸出の比率が高い会社で2019年3月期は輸出比率が80%に及ぶ。この比率は2016年~2017年頃から一気に高まった。地域別の売上高は中国が6割以上を占めている。

 

機械という業種のため業績のバラツキは大きい。年ベースの売上高は凸凹が目立つ。

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経常利益の推移も凸凹だが赤字にはなっていない。

過去の経常利益率は5.1%から15.3%のレンジだった。2020年の予想は17.5%。

なお、今期3Qまでの経常利益の進捗率は111%となっており、今期は好調な業績を出している。

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年ベースの受注高と受注残高。2019年3月末ではどちらもここ10年くらいで最高の数字となっている。

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四半期の推移。2019年3Qあたりをピークに受注高は減少に転じている。受注残高も大きく減っており過去の平均的な水準に戻った感じ。

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バランスシートには現金が多い。現金+投資有価証券-有利子負債は90億円以上ある。売掛金も買掛金に比べて多く、流動資産-総負債は110億円以上となる。現在の時価総額が86億円を上回っている。

 

今期PERは4.8倍と低いが、業種が業種なだけに今後の業績悪化が予想される。上場した2006年以来の純利益の平均は8.4億円なので、それで考えるとPERは10倍程度になる。

配当利回りは5.4%と高いが自社株買いは行っていない。

この銘柄は保有現金を下支えと考えて、景気が回復したときの株価の値上がりを狙うという感じになりそう。リチウムイオン関連で化ける期待がオプション。