3180 ビューティガレージ

美容師、エステ、ネイル等のサロン向けに商品の販売、店舗設計などの支援サービスを行っている会社。

セグメント別では物販が売上高・利益ともに7~8割を占めている。

 

過去の売上高と経常利益はきれいに伸びている。

ここ10年の経常利益率は4.3%~6.3%のレンジ。平均は5.3%。今期予想は4.7%。

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セグメント別の売上高も右肩上がりの成長。

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セグメント利益を見ると2019年4月期の物販事業は減益となっている。成長カテゴリーである化粧品・材料の市場シェア獲得に注力した結果とのこと。

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四半期ごとのセグメント別の売上高。

物販事業は比較的安定して伸びている。直近4四半期は前年比で+8%、+14%、+25%、+11%の増収率。

店舗設計事業はばらつきが大きい。

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セグメント利益は物販事業も店舗設計事業もブレが大きくあまり安定した伸び率ではない。

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物販事業の売上高の内訳は化粧品・材料の比率が高まっている。化粧品・材料はナショナルブランドの比率が高いため、全体で見てもプライベートブランドの比率が減少している。

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物販事業のEC比率は緩やかながら堅実に上がっている。

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アクティブユーザー数(過去1年に1回以上購入)とロイヤルユーザー数(過去1年に6回以上購入)の推移。アクティブユーザー数は頭打ちになっている。ロイヤルユーザー数は直近2Qでも前年比+20%の増加。

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2013年とやや古いがホリスティック企業レポートによると市場規模は以下のとおり。

サロン業界の開業費用の市場規模は約 1,900 億円、業務用化粧品市場規模は約 1,230 億円と推定されている。同業界の店舗数は、全国に約50 万件、うち同社への登録数は 15 万件で 30%、同アクティブユーザー数は 5 万件と 10%程度に過ぎない。また、国内 EC 市場全体(企業間取引:B to B)では EC 化率 25%に対し、同社ではビューティサロン業界における同率は、数パーセントにとどまっていると認識しており、潜在的な成長余地は大きいと言える

前年の化粧品・材料の売上高が46億円、アクティブユーザー数が9.7万となっているので、市場シェアは化粧品3.7%、店舗数に対するアクティブユーザーは約20%という計算になる。化粧品・材料の売上高からするとまだ伸びそうに思えるが、アクティブユーザー数が頭打ちなのがやや心配なところ。

 

直近3Qは、前年比で売上高+17.9%、経常利益+42.2%と好調だった。今期の予想は売上高・経常利益ともに+16%の予想となっている。

なお、中間の経常利益は期首予想を32%上回っている。

 

バランスシートを見るとネットの現金(現金+有価証券-借入金)が12億円程度ある。また、現金を除く流動資産も流動負債に比べて大きい。

 

コロナショックに加えてアマゾンの参入が報道されたからか株価は大きく売られている。株価964円、時価総額61億円。

今期予想のPERは13.5倍とこの種の会社としては低めのバリュエーションになっている。