SQM ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ 2019年3Q決算

チリの化学会社。特殊肥料やリチウムなどを生産している。

リチウムではアルベマールと並ぶ最大手の一角。チリのアタカマ湖からリチウム化合物を生産している。

 

3Qは前年比で2桁の減収減益となった。

売上高 473.1Mドル(前年比-13%)

調整EBITDA 155.6Mドル(前年比-18%)

税前利益 86.8Mドル(前年比-24%)

純利益 60.5Mドル(前年比-28%)

EPS 0.23ドル(前年0.32ドル)

 

四半期ごとの売上高と純利益の推移。売上高と純利益の前年比は5四半期連続でマイナスとなった。

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セグメント別の業績を見るとピークで利益の6割以上を占めていたリチウムの利益が大きく減少している。直近3Qでは粗利益の38%とのこと。

セグメント売上高

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セグメント利益(19年3Qのセグメント利益はまだ開示されていない)

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リチウムの販売量は11.3Ktで前年比+22%。3Qまでの9か月間では前年比+12%となった。

セグメント売上高と販売量から価格を逆算すると(時々開示される平均販売価格とズレは少ないので大きな外れはないと思う)、トン当たり16,000ドル以上に急騰した販売価格は直近では10,000ドルまで下がっている。

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会社によると4Qの販売価格は3Qよりも下がるそうだ。また、来年の平均販売価格も今年より低くなる見込み。

販売量は今年の47Ktから来年は65Ktに増加する予想。中国での販売も増えるとのこと。

生産キャパシティは2021年に120Ktする計画に変更はなし。2023年に160Ktまで拡大する準備も始めているとのこと。

 

現在の株価は23.26ドル。

YahooFinanceのアナリスト予想を使うと今期PERは21倍、来期PERは18倍となる。

アルベマールやライベントと比べると評価が高い。