新興リチウム開発会社

リチウム大手3社については下の記事を書きましたので、今回はリチウム開発の新興企業について見てみます。

 

開発中のプロジェクトと開発会社の時価総額

アルベマールのプレゼンテーション資料に現在開発が進んでいるリチウムプロジェクトの一覧表がありました。

PFS(Preliminary Feasibility Study : 予備的な実行可能性調査)より上の段階のプロジェクトが掲載されています。

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※2017年3月の資料ですが、それでも名前が変わったもの(Kings Valley→Nevada Project)や売却による移動(Orocobre Salinas Grandes→LSC Lithium)があります。

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株式投資のリスクはどれくらいあるのか?

前回の記事で長期的な株式投資の実質リターンはだいたい年4~7%くらいに落ち着きそうだという話を書いた。

このリターンがすんなり得られるのであれば株を買うことに躊躇する必要はないが、残念ながら株式投資にはリスクもある。

ではそのリスクとはどれくらいのものなのか。

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日本株のファクターリターン

ケネス・フレンチ教授のウェブサイトAQR(クオリティ・ファクターのみ)のデータを使って日本株のファクターリターンを調べてみた。

 

まずは1990年以降の各ファクターの累積リターン。

※SMB:サイズ、HML:バリュー、RMW:収益性、CMA:投資、WML:モメンタム、QMJ:クオリティ。

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パッと見てわかるようにバリューファクターのリターンがひとつ抜けている。

2番手はクオリティファクターでこちらもそれなりのプラスリターンとなっている。

サイズ、収益性、投資ファクターはプラスではあるが上の二つほど大きくない。モメンタムはほぼニュートラル。

日本株はバリュー効果が強いという評判どおりの結果だが、グラフを見るとリーマンショックのころからバリューファクターは横ばいジリ下げに転じている。

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株式投資のリターンはどれくらいあるのか?

株式投資を始めるにあたっていちばん気になるのは、株を買うことでどれくらいのリターンが得られるかという点だろう。

クレディ・スイスの発行しているグローバル・インベストメント・リターン・イヤーブックがこの疑問に答えてくれる。

このレポートには1900年から現在までの主要23か国の株式、債券、短期債の実質リターン(インフレ調整後のリターン)が掲載されている。

過去116年間(1900年~2016年)と過去50年間(1967年から2016年)の株式の実質リターンをグラフにすると下のようになる。

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超長期のデータを使った配当利回りによるリターンの予測可能性

4世紀という長期のデータを使って株式リターンが予測可能かを調べた Four centuries of return predictability という論文を読んだ。

著者によると、ファンダメンタル指標によるリターンの予測可能性を調べた研究はあるが、そのほとんどは近年のアメリカ市場が対象とのこと。

この研究では1629年~2014年の期間における金融首都のマーケットデータを使ってリターンの予測可能性を検証している。

・1629年~1809年 アムステルダム 5銘柄。時価総額/GDPは15%~64%。

・1825年~1870年 ロンドン 125銘柄~250銘柄。時価総額/GDPは10~30%。

・1870年~2014年 アメリカ 1871年に50銘柄。時価総額/GDPは39%~152%。 

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各国株価のトレンドとバリュエーション 2017年9月末

9月末の先進国・新興国の株価指数のトレンドとバリュエーションのチェックです。

 

・株価データはMSCI、CAPEやPERはStarCapital、為替はIMFみずほ銀行より取得しています。

・株価チャートは2007年末を100として作成。月足・配当抜き・現地通貨ベースです。

・取得したCAPE・PER・配当利回りは6月末の数字なので、MSCIの6-9月の騰落率で調整しています。

 

先進国と新興国

第三四半期も引き続き株価は堅調でした。先進国と新興国を比べると、引き続き新興国の優位が続いています。

直近1年間の利益は先進国+16%、新興国+20%と大幅なプラスリターンです。円安もあり、円ベースの新興国のリターンは+30%を超えています。

バリュエーションを見ると、新興国のCAPEレシオやPERは16倍前後で先進国に比べて低い数値です。

 

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  CAPE PER 配当 3か月損益 円ベース 1年損益 円ベース
全世界 23.3 20.7 2.4% 4.7% 4.5% 16.4% 27.5%
先進国 24.4 21.9 2.3% 4.4% 4.2% 15.9% 27.0%
新興国 16.7 15.5 2.8% 7.0% 6.9% 19.7% 31.2%
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リチウムイオン電池関連株の電池比率

リチウムイオン電池の関連銘柄として名前が挙がっている会社の電池セグメントの比率を調べてみました。※市場シェアなどの情報はこちらを参照にさせてもらいました。

 

電池材料を含むセグメントの全体への比率は下表のようになります(数字は直近の通期決算)。電池材料単体のセグメントと思われる場合はセグメント名の前に〇をつけています。

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Lithium X Energy(CVE:LIX)

カナダ上場のリチウム開発会社です。

アルゼンチンのサル・デ・ロサンゼルスを旗艦プロジェクトとして持ちます。

 

Sal de Los Angeles プロジェクト

リチウムトライアングルに位置する湖です。

周辺には、アルベマールとSQMのアタカマ湖、オロコブレのオラロス湖、リチウムアメリカのカウチャリ-オラロス湖、ギャラクシーのサル・デ・ビダなどの湖が点在しています。

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Lithium Americas(TSE:LAC)

カナダ上場のリチウム開発会社です。

アルゼンチンのリチウムトライアングルに位置するカウチャリ-オラロスを旗艦プロジェクトとして持ちます。

その他にはネバダプロジェクトもありますが、まだ初期段階でHPにも予想される資源量が書いてあるくらいです。

 

Cauchari-Olaroz プロジェクト

カウチャリ-オラロスは、オロコブレのオラロス湖の隣に位置します。

ウユニ湖とアタカマ湖(SQM&アルベマール)に次いで世界で3番目の資源量を誇るそうで、埋蔵量は1.5mtLCE、資源量(Measured&Indicated)は11.7mtLCEあります。

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