3689 イグニス

マッチングアプリのwithを運営している会社。バーチャルライブアプリにも先行投資している。かつて主要事業だったゲームからは撤退した。

 

マッチング事業は順調に伸びている。3Qは前年比で+45%の増収だった。広告費の増加により営業利益率は落ち込んだが、過去2年で見ると20~33%という高収益を出している。ちなみにマッチグループの営業利益率は33%なので、イグニスのマッチング事業の利益率はかなり優秀だと思う。

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こちらのサイトのデータを使わせてもらい、マッチングアプリ上位5社のセールスランキングの推移をグラフにした。

5社のうちではPairs、Tinder、withが好調な一方でタップルとOmiaiは伸びていない。

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月間セールスの推移をグラフにすると Pairs が2位の約2倍の売上高を出しているのが分かる。

2位グループはタップルとTinder。withはそれに続く位置につけている。

withはランキングでは4位だが勢いは強い。新型コロナウィルスで各社が落ち込んだ5月6月でも前年比2桁の売上高を維持していた。

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もうひとつのエンターテック事業だが売上高がほとんどない中で赤字が拡大している。

この事業の先行きはよく分からない。個人的にVRには期待しているのだが、イグニスのような小さい会社がプラットフォームで成功するのは難しいのではないかと思う。

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株価は8月に急騰した後に元の水準まで下げている。現在は1,552円で時価総額243億円。

足元でwithは前年比30%超で伸びている。来期も同様に伸びるとすると売上高は50億円近い水準になる。営業利益率と税率を30%で計算すると純利益は10億円。この前提でエンターテック事業の赤字を無視すると予想PER24倍となる。現在の成長率からすると悪くない水準だと思う。ただ、withの強みはよく分からなかったので、今後も他社を上回るペースで伸びるのかは確信が持てなかった。