6175 ネットマーケティング 2020年6月期2Q決算

マッチングアプリのOmiaiとアフィリエイトに特化したネット広告代理店。

 

中間決算の経常利益は会社予想を+29%上振れて着地したが、2Q単体の経常利益は1Qから大きく減少している。

売上高の伸びも1Qの前年比+23%から2Qは+14%に減速した。

 

セグメント別の売上高の推移。

広告事業は前年比+20%と好調だが、メディア事業が前年比+9%まで鈍化している。

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セグメント利益の推移。

広告事業は四半期比では大きく減っているものの前年比では+40%と大幅な増益。

一方でメディア事業は先行投資の期間を終えて黒字化したものの伸び悩んでいる。

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Omiaiの有料会員数は前四半期比で減少した。

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新規会員数は直近で前年比+13%の増加。無料会員も含まれるのでこれだけで判断できないが抜群の伸びとは言えない。

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こちらのサイトのデータを使わせてもらい、マッチングアプリ上位5つのAppStore月間セールスランキングの推移をグラフにした。

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右上がりで好調なのが、Pairs、Tinder、with。一方でタップルとOmiaiはほぼ横ばいで推移している。

Omiaiはかつては3位だったが、Tinderに抜かれ、足元ではwithに肉薄されている。withはイグニスの運営で、イグニスのマッチング部門は売上高8.9億円、営業利益2.8億円と高収益を上げている。withと比べるとOmiaiは成長力でも収益力でも大きく劣っている。

会社は今年の2月にタレントののんさんを起用したブランドリニューアルを打ち出した。広告費も積極投入するようなので巻き返しに期待したいが、過去のトレンドを見るかぎりなかなか難しそうに思える。

 

現在の株価は634円で予想PERは16.4倍となる。

来期の営業利益12億円(前年比+47%)という中期計画を実現できるなら割安感があるかもしれない。時価総額93億円にたいしてネットのキャッシュも30億円ある。

ただ、ここしばらくのOmiaiの低迷を見ると過度な期待はできないかなと感じる。