3Qに続いて営業利益、純利益、営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローのいずれも黒字となった。
売上高 73.8億ドル(前年比+2%)
営業利益 3.59億ドル(前年比+1%)
純利益 1.05億ドル(前年比-24%)
希薄化EPS 0.56ドル
売上高と営業利益の四半期の推移。
売上高は前年比で微増。納車台数が過去最高を記録したものの、リースの増加や平均販売価格の低下がマイナスとなった。
4Qのオートモーティブ部門の粗利益率は22.5%と堅調だった。2Qに18.9%まで落ち込んだが3Qと4Qは回復している。
営業利益率は3Qの4.1%から4.9%に改善した。
納車台数の内訳。
モデル3は112,095台と前年比でも大きく増加している。モデルS・Xも1Qの12,091台を底に19,475台まで回復した。
なお、2019年の販売のほとんどは予約ではない新規の購入者だったそうだ。これを広告を全く使わずに達成したと需要の強さをアピールしている。
決算資料に各工場の生産キャパシティも掲載されている。
上海工場は10か月で生産にこぎつけた。上海生産のモデル3のマージンはフレモント工場と同レベルを予想しているとのこと。上海でのモデルYの生産は2021年。
フレモント工場ではスケジュールより早くモデルYの生産が始まった。モデルYの航続距離は280マイルから315マイルに改善したそうだ。モデルYの粗利益率はモデル3より高い。
ベルリン工場からの最初の納車は2021年を予定している。
2020年の納車台数50万台を軽々と超えるとのガイダンス。
決算前後でテスラ株は爆上げしている。現在の時価総額1,172億ドルは自動車メーカーとしてはトヨタに次いで世界2位の水準。
2019年のテスラの売上高は245億ドルなのでPSRは4.7倍になる。モデルYが発売されるとはいえさすがに将来を織り込み過ぎている気がする。
なお2020年1Qはアメリカでの補助金の更なるカット(全廃)があるほか、季節的に弱いこと、上海モデル3とモデルYの立ち上げによるマージン圧迫など逆風となる要素が多い。