モンゴルのハーン銀行を主力とする会社。
3Qは売上高・経常利益ともに前年比+10%程度の成長率となった。
売上高 456億円(前年比+10%)
経常利益 91億円(前年比+11%)
純利益 61億円(前年比+34%)
3Q単体で見ると大幅増益。2Qから3Qで為替差損が大きく減っている。
売上高 155億円(前年比+7%)
経常利益 37億円(前年比+40%)
純利益 16億円(前年比+13%)
同時に出たハーン銀行の9~12月の純利益は前年比+40%の増益と好調だった。貸倒引当金控除後純資金運用収益は前年比+25%の増益。この数字は澤田HDの4Qに計上される。
澤田HDの銀行事業のセグメント利益とハーン銀行の純利益の比較したのが下のグラフ。為替レートを調整していないため乖離があるがおおむね連動している。澤田HDの4Qも堅調な決算が期待できそう。
モンゴルの1~9月の実質GDP成長率は前年同期比+6.3%と堅調な伸びを維持している。
好調に思えるのだが、このレポートによるとモンゴルの銀行の不良債権比率は不良債権引当金率を上回っており、IMFの勧告に従うなら不良債権の切り離しや資金注入が必要になるとのこと。
澤田HDの決算短信には以下の記述もありやや不安を感じる。「モンゴルの銀行業界につきましては、金融セクターの融資残高は前年同期比で11.1%増加しました。また、延滞債権は0.6%減少、不良債権は45.1%増加となりました。」
決算後に株価はやや上げた。ただ、実績PERは6倍弱と低く、今期も成長が続けば予想PERは5倍台になりそう。数字的にはかなり割安感がある。