ウォッチしている中国ネット系ADE銘柄の2Qの決算が出そろったのでバリュエーションと成長率をチェックしてみる。
ティッカー | 会社 | 株価 | 今期PER | 来期PER | 増収率 | 増益率 |
---|---|---|---|---|---|---|
BABA | アリババ | 167.48 | 24.4 | 19.4 | 42% | 204% |
BIDU | バイドゥ | 103.59 | 23.0 | 16.3 | 1% | -96% |
JD | JD.com | 30.3 | 34.8 | 25.9 | 23% | 黒転 |
NTES | ネットイース | 250.49 | 19.5 | 18.2 | 15% | 49% |
WB | ウェイボー | 40.76 | 14.9 | 13.1 | 1% | -2% |
SINA | シナ | 40.5 | 17.1 | 13.5 | -1% | -7% |
YY | YY | 55 | 13.8 | 10.3 | 67% | -90% |
MOMO | モモ | 34.93 | 12.9 | 10.6 | 32% | 4% |
BZUN | バオズン | 42.78 | 36.3 | 23.4 | 47% | 47% |
WUBA | 58.com | 53.57 | 15.5 | 15.3 | 21% | 30% |
TME | テンセントミュージック | 13.03 | 34.3 | 25.1 | 31% | 7% |
※今期と来期PERはYahooFinanceのアナリスト予想の平均EPSを使って計算。
※増収率と増益率は直近四半期の実績。増益率は営業利益。
株価の方は各社とも低迷している。ただ、昨年末の暴落からはある程度は戻している会社が多い。
個人的に好みなのは以下の銘柄。
・モモ
成長率が高い一方で今期の予想PERは10倍台前半と割安感がある。
ショートビデオアプリの流行で業績が悪化する銘柄も多いなかでモモのライブストリーミング事業は安定して成長している。2Qはモモアプリとタンタンが規制を受けたにもかかわらず堅調な決算だった。
マッチングアプリで首位、中国のティンダーという成長ストーリーも良い。
・バオズン
直近の決算は5割近い増収増益と非常に成長率が高い。今期PERに割安感はないが来期PERは20倍台前半となる見通し。
この会社は中国の Shopify と言われているが Shopify の赤字&PSR30倍超というバリュエーションに比べると割安さを感じる。
ただし現状でバオズンが行っているのは海外グローバルブランドのEC代行運営なので Shopify の事業内容とはやや異なる気がする。
また、トランプ大統領のアメリカ企業への撤退要求がエスカレートした場合に影響が大きそうな会社に思える。
・ウェイボー
売上高の成長率が70~80%から0%まで急降下したため株価は大きく売られている。
ただ、ウィーチャットと並ぶSNS2強というウェイボーの存在価値は変わっていないと思う。経済が回復したときに成長軌道に戻ると考えるなら今期予想PER15倍割れは割安感があると思う。
あとウェイボーの売上高はかなり小さいため成長余地が大きそうに感じる。直近四半期の売上高は32億RMB程度でテンセントの888億RMB(広告部門は160億RMB)などと比べると桁がひとつ小さい。
・アリババ
直近四半期の売上高成長率は42%とこの規模になっても非常に高い。一方で今期の予想PERは25倍程度と手頃感がある。
クラウド事業が黒字化して、エンタメ事業の赤字がなくなれば業績もさらに良くなることが期待できる。