ウィーチャットと並ぶ中国のSNS大手。ウィーチャットがクローズドなSNSなのに対してウェイボーはオープンなSNS。中国版ツイッターと呼ばれている。ただ、実際はもう少し範囲が広いそうだ。
2Qの時点のユーザー数はMAU4.86億人、DAU2.11億人。SNSのアクティブユーザー数のグローバルランキングで10位に入る規模。ユーザー数は前年比で2桁の増加率をキープしている。時系列でみると増加率は下がってはいるが規模を考えれば堅調な伸びだと思う。
2Qの売上高は前年比+1%の増収、人民元ベースでは+7%の増収だった。
営業利益は前年比-2%の減益。non-GAAPの営業利益は前年比でほぼ変わらず。営業利益率は35%、non-GAAPベースでは38%と高水準を維持している。
EPSは前年比-26%の0.46ドル。non-GAAPベースでは0.68ドル。
3Qの売上高は人民元ベースで前年比+6~9%の増収になるとのガイダンス。
決算後に株価は急騰した。良い決算ではないが激しく売られていただけにレスネガティブの反発が入ったのだと思う。
YahooFinanceのアナリスト予想EPSで計算すると今期PERは16倍程度となる。
売上高を項目別に見ると広告&マーケティングは前年比でほぼ横ばい。
うちKA(キーアカウント)は前年比+12%、SME(中小企業) は前年比-6%、アリババは前年比-23%だった。人民元ベースではKA+19%、SME横ばい、アリババ-18%となる。
バリューアドサービスは前年比+8%、人民元ベースで+15%の増収。増収は主にライブストリーミングビジネスが貢献した。ウェイボーは昨年末にライブストリーミングプラットフォームの一直播(yizhibo)を買収してウェイボーに統合している。
中国経済の減速を受けてオンライン広告市場もスローダウンしている。
下のグラフはウェイボー(広告&マーケティング)、テンセント(オンライン広告)、バイドゥ(オンラインマーケティングサービス)の売上高の前年比の推移。
各社とも2018年から成長率が落ちている。
ウェイボーはドルベースの決算なので最近の成長率鈍化が実力よりも大きくなっている。とはいえもともとの成長率が高かっただけに業績悪化の印象が強い。