リチウム株への投資 ①なぜリチウムか

リチウム株へ投資を始めてから2年以上が経つが最初の半年を除いてうまくいっていない。

ただ、いろいろ記事を読んだことで多少なりとも知識はついてきた。ここらへんでまとめがてら何本か記事を書いてみる。

 

まずはリチウムに注目した理由。

これは電気自動車の時代が来るのではないかと思ったから。電気自動車は燃費が良くメンテナンス費用も安い。車体価格さえ十分に下がれば一気に普及する時代が来るのではないかと思った。

ただ、実際に関連銘柄を調べてみるとなかなか良い銘柄が見つからなかった。

電気自動車というとテスラやBYDが有名だがテスラは赤字のわりに時価総額が高すぎた。BYDは受託製造部門が大きいうえガソリン車の比率の方が高かった(今年はEVが上回る見込み)。

では心臓部となるリチウムイオン電池はどうかというと、パナソニック、LG化学、サムスンSDIといった大手はいずれもリチウムイオン電池専業の会社ではない。これは電池材料も同じ。電池材料では日本企業が高いシェアを持っているのだが、旭化成、日立化成、宇部興産、三菱ケミカルなどいずれも総合化学の会社になってしまう。リチウムイオン電池の伸びが業績に与えるインパクトが低そうに思えた。

 

そんなわけでさらに川上のリチウムイオン電池の素材金属に行き着く。

リチウムイオン電池の伸びにより需要が増加する金属にはリチウムの他にコバルト、ニッケル、グラファイト、レアアースがある。ただ、投資対象としてはそれぞれ問題がある。

・コバルトは将来的に使用を減らす方向にある。また、大部分が銅やニッケルの副産物として生産されるためコバルト専業の会社がほとんどない。

・ニッケルはコバルトとは逆に使用量の増加が予想されているが、需要全体に占める比率はステンレス生産向けが大きくリチウムイオン電池向けは少ない。また、ニッケルを生産している会社の多くは資源メジャーでニッケル専業の会社は少ない。

・グラファイトは将来的にシリコン系に置き換わるリスクがある。また、市場では天然グラファイトと人工グラファイトが競っているうえ、一つの鉱山から生産される量が莫大なためうまくいった場合でも勝者が限られる。

・レアアースは使用を減らしていく動きがある。また、中国が市場を支配しているため実態がつかみにくい。

リチウムはこれらの素材に比べると安定した需要増加が見込めるのが良いと思った。投資対象もすでに生産をしている大手からこれから生産を開始する新興企業までバラエティに富んでいる。