LTHM ライベント 2019年2Q決算

アルゼンチンのオンブレ・ムエルト湖からリチウム化合物を生産している会社。

炭酸リチウムの生産コストは最低クラス。戦略的にハイエンドの水酸化リチウムに注力している。

 

2Qの売上高は+6%の増収。数量が+21%、価格が-13%、為替が-2%の寄与。

営業利益は-58%の減益、調整EBITDAは-41%の減益。

EPSは0.11ドル。通期のガイダンスは0.56~0.66ドル。株価は6.76ドルなので今期PERは10~12倍くらいになる。

ガイダンスで4Qの業績改善が示されたことから株価は急騰した。といってもここ1か月の下落を戻した程度。

業績改善は数量の増加による。下半期は上半期に比べて30%の増加を見込む。数量の増加は季節性と大雨の影響がなくなることなど。

 

その他のメモ

・下半期の炭酸リチウム・水酸化リチウム価格はともに下落するとの見通し。

・2Qの水酸化リチウムの販売量は前年比50%の増加。中国で3本目のラインが稼働してキャパシティは年間13,000トンに増加。

・アルゼンチンでは年間40,000トンへの増産プロジェクトが進行中。2020年末までに最初の9,500トンの拡張が完了する予定。(現在のキャパシティは年間20,000トン前後だったと思う)

・リチウムの需要は6か月前に予想した以上に良い。

・上半期のEV販売は前年比45%ほどの増加。中国は60%以上増加した。バッテリー容量では150%以上の増加となる。

・上半期の世界の水酸化リチウムの需要は50,000トン程度で前年比2倍。2019年の水酸化リチウムの需要は100,000~110,000トンになると予想する。前年比55~71%の増加。

・上半期の中国では811やNCAの正極材(水酸化リチウムを使用)の割合は10%程度と見る。1Qから2Qに25%増加した。ニッケル主体の正極材への移行はより早く急激に起こるのではと感じている。

・オーストラリアのスポジュメン生産のキャパシティはさらに増加。供給過剰と過剰在庫がある。この在庫が解消されないとリチウム製品の価格低迷は解消しないだろう。

・中国のスポジュメン精鉱コンバーターのコストは8,000~9,000ドル/トンとのこと。