5021 コスモエネルギー 2019年3月期4Q決算

前期は売上高10%増収、経常利益17%減益。経常利益は期首予想を2割下振れた。

今期は売上高5%増収、経常利益15%増益の予想。原油価格65ドル、為替110円の前提。

予想PERは3.4倍と低い。

 

部門別の業績を見るとヘイル油田が稼働したために石油開発事業の利益が3倍になっている。一方で石油事業は76%減益(在庫の影響を除いても34%減益)、石油化学事業は50%減益だった。

決算説明資料によると、石油事業は「適正マージンを確保した一方、製油所定修や一部不具合による装置停止及び、将来定修費用引当などが影響」、石油化学事業は「市況下落及び、工場の定修影響による販売量減少などが影響」とのこと。

 

今期は石油開発事業が3割の減益予想。長期的な生産数量を確保するためヘイル油田の生産数量を抑制するとのこと。石油開発事業は最も当てになる事業なだけにかなりのマイナスに思える。

石油開発事業の落ち込みは石油事業の利益が3倍(在庫の影響を除いても54%増益)になることでカバーするようだが、この事業は過去の実績が良くないだけに頼りない。下のような記事も出ているので事業環境自体は良くなっているのだろうけど。

給油所、再編で利ざや1.8倍 3年で、安売り競争一服 原油相場の影響薄れる

 

なお今期の経常利益の予想は1,110億円で、内訳は石油事業420億円、石油化学事業180億円、石油開発事業400億円となっている。

足元の原油価格は56ドルと想定を下回っているので石油開発事業には逆風。石油事業がどれだけ計画通りに業績を伸ばせるかに鍵になりそう。