3558 ロコンド 2020年2月期1Q決算

靴のEC。送料を含めた返品無料が特徴。

1Qは売上高60%増収の赤字。赤字は広告への先行投資。1Qに今期広告費予算の50%を投入しており、2Q以降は広告費が減っていくそうだ。

商品取扱高(返品後)は58%の増加。うちEC事業は41%の増加。

ただし、エクセルで提供されている単体の商品取扱高(返品後)は36%の増加、EC事業は28%の増加にとどまる。単体と連結の差については特に説明がない。4Qは単体の数字が比較されていた。3月に子会社化したモバコレの影響かも。

アクティブユーザー数(モバコレ含まず)は前年比47%の増加でテレビCM以降に加速している。

今期は売上高49%増収、経常利益ゼロ、取扱高(返品後)60%増加の予想。

 

EC事業に関しては単体の商品取扱高の成長が鈍ったのが気がかり。靴メインでは厳しいのかも。

3月に完全子会社化したモバコレはアパレルのEC。17年12月期の業績は売上高が25億4900万円、営業利益が5600万円、アクティブユーザー数は約10万人とのこと(ロコンドは前期売上高67億円、アクティブユーザー数80万人)。

ロコンドが「モバコレ」買収 20代の女性&アパレルを強化

モバコレはガールズコレクションとしてロコンドと統合しアパレルを販売する。1Qの決算説明会動画では中長期的に靴50%アパレル50%にしていくと社長は言っている。

靴とアパレルということで統合効果はありそうだがZOZOと被ってしまう気がする。

 

プラットフォーム事業はECサイト運営のBOEM、欠品フォロー(店舗購入、倉庫発送)のLOCOHOC、e-3EPL(倉庫受託)など。

ロコンドは倉庫に力を入れておりネットと店舗の在庫・情報の一元化を目標にしているようだ。ロコンドはECサイトの立ち上げ・運営、在庫管理、物流までを手掛け、さらにロコンドのサイトでも商品を販売する。

売上高はEC事業16.1億円に対してプラットフォーム事業2.5億円。

単体の商品取扱高(返品後)はEC事業31.7億円に対してプラットフォーム事業9.4億円。

粗利益はEC事業12.4億円に対してプラットフォーム事業2.2億円。

プラットフォーム事業の商品取扱高は1Qに前年比73%と急増した。LOCOCHOCがそれまで横ばいだったのに2.6倍になっている。また、e-3PLの出荷個数も前年2Qから急激に伸びており1Qは前年比5.3倍となった。

プラットフォーム事業は面白そうだが、いまのところ業績に占める割合は低いしどこまで成功するかもよく分からない。

 

今期予想のPSRは1倍弱。急成長のネット系企業としては評価が低い。

中期計画では来期の営業利益を30億円としている。時価総額は101億円なので達成できればかなり割安。下ブレたとしても成長が続くのであれば割高感はないと思う。