8699 澤田ホールディングス 2019年3月期4Q決算

前期実績は9%の増収、52%の経常増益だった。今期予想は非開示。

主力の銀行関連事業が12%増収、53%増益と好調。この会社は銀行、証券、債権回収などいろいろな事業を持つがモンゴルのハーン銀行が利益のほとんどを占める。

ほかに重要度があるのはエイチ・エス証券と持分法の外為ドットコム。

証券関連事業は前期は86%減益で利益がほとんどなくなった。この部門はブレが大きくそこそこ大きな赤字と黒字(+12~-17億円)を出している年がある。

外為ドットコム(4割保有)は27億円の純益でそれなりに大きな貢献となった。

 

時価総額は356億円で実績PERは6倍。

バリュエーションの低さとモンゴル経済の成長率の高さは魅力。一方でモンゴルという高リスク国を拠点にしているのがマイナス。モンゴル経済は中国への依存度が高い。

モンゴルの第一四半期の実質GDP成長率は8.6%と好調だったが、足元で石炭価格が下落基調なうえ銅価格も低迷しているのであまり楽観できない。

通貨(JPY/MNT)も昨年平均が22.43MNTだったのに対して現在は24.5MNTまで安くなっている。

なお、ハーン銀行1-3月期の業績は澤田の1Q(4-6月期)に計上される。ハーン銀行の1Qの業績は前年比で税前利益6%の増益、純利益3%の減益だった。融資残高は2割増加、預金残高は3割増加している。

ハーン銀行は減益で通貨安もあるので1Qはいまいちな数字かもしれない。実績PER6倍は低いと思うが。