2016年の感想と2017年の投資スタンス

2016年のリターンは、MSCI先進国+5.3%、MSCIアメリカ+9.2%、MSCI日本-2.6%でした。円ベースだと先進国は小幅高といった感じです。

年末の成績だけを見ると全体的には悪くない年でしたが、年初からの円高を背景に日本株は一時大きく値を下げました。日本市場は為替の影響が大きい脆弱な市場だと痛感した一年でした。

 

さて、昨年初めの投資スタンスを振り返るとこんな感じに書いてます。為替について完全に楽観的過ぎました。

・日米のシラーPERは割高感があるが、アメリカ経済に大きな問題はないため、欧州や中国が大崩れしないかぎり高バリュエーションのリスクは顕在化しないのではないか。

・すでに企業の利益率は高い位置にあるため利益率向上による増益は難しいので、バブル的なPERの高騰がないかぎり株価の大幅な値上がりは見込みにくい。企業の成長分だけ株価が上がってくれればOK。

・日銀の金融緩和継続とFRBの量的緩和終了で大幅な円高リスクは低いと思う。

 

今年の年初の投資スタンスですが、基本的に去年と同じです。

日米のバリューエーションには割高感があって怖いところですが、アメリカ経済が景気後退に入る兆候はありませんし、株価も長期トレンドラインの上にいるのでこれが割れるまでは株式ポジションを維持していこうと思います。

 

去年問題になった為替ですが、現状は購買力平価からは円高方向を、金利差からは円安方向を示しています。

購買力平価は短期的にはあまり役に立たないこと、市場の動きを見ているかぎり現在は金利の動きに連動していることを考えて、アメリカ経済が順調で利上げが続くのであれば大きな円高は来ないのではと予想します。あまり当てになりませんが。