中国のライブストリーミングプラットフォームの大手。2018年2月に中国首位のマッチングアプリのタンタンを買収した。
今年の2Qにはモモアプリの新規投稿の停止、タンタンのダウンロード停止という逆風が起きたものの、モモアプリは6月下旬、タンタンは7月中旬に規制が解除されている。
3Q決算は順調。
売上高は前年比+22%だが、一時的な売上高を除くと前年比+28%の成長率となる。
売上高 44.5億RMB(前年比+22%)
営業利益 9.9億RMB(前年比+54%)
純利益 8.9億RMB(前年比+54%)
EPS 2.02RMB(前年1.34RMB)
四半期の売上高と営業利益をグラフにしてみる(2017年3Q以前は単位がドルなので米ドル人民元レート7.03で人民元に換算した)。
売上高は右肩上がりに伸びている。一方で営業利益は2018年ごろからやや停滞している。赤字のタンタンを買収したことやモモアプリやタンタンの規制があったことが影響している。
会社別の業績を見ると、売上高ではモモが大部分を占めている。タンタンはモモの10分の1以下。QOOLは主にテレビコンテンツ配信からの広告ということだが割合は小さい。
営業利益ではタンタンの損失も無視できない。19年3Qは損失がかなり縮小したもののモモの利益12.2億RMBに対してタンタンの損失は2.2億RMBある。
セグメント別の売上高を見ると、主力のライブビデオサービスは前年比+18%と堅調だった。ショートビデオサービスが台頭しているが、モモのライブビデオサービスに対する影響はないとの話。
バリューアドサービス(バーチャルギフトや有料会員など)はタンタンを除いても前年比+84%と大きく伸びた。バーチャルギフトの伸びはチャットルームの貢献が大きかったそうだ。
タンタンは前四半期比で+9%の伸び率だが、Grossing(収益?)は+40%以上の増加となった。売上高に関してはタンタン規制の影響が遅れて出ている。
モモアプリのMAUは1.14億人で前年比3%のアップ。
ダブルカウントを除いた有料ユーザー数は13.4百万人で前四半期の11.8百万人から回復した。タンタンの有料ユーザー数も4.5百万人で前四半期の3.2百万人から急回復している。ただし、どちらもまだピークを下回っている。
4Qのガイダンスは売上高45.2億~46.2億RMBで前年比18~20%の成長率。タンタンは50%以上の成長率になるとのこと。
株価は決算後に急落したが現在はやや戻している。YahooFinanceのアナリスト予想を使うと今期PERは13.5倍、来期PERは11.2倍となる。
成長率を考えると割安だと思う。