過去の投資を振り返る

僕が株式投資を始めたのは2003年のことです。本屋でなにげなくバリュー投資の本を手に取ったことがきっかけでした。確か「バリュー投資入門」だったと思います。

何冊か本を読んだあと最初に買ったのは日経ETFとさわかみファンドでした。個別株投資に興味津々でしたが、それでもまずはいろいろ勉強して勝てる自信がつくまでは投資信託にしておこうと考えました。

ちなみにいま振り返るとこれは無駄だったなと思います。当時は資産も少なくて失敗してもダメージが少なかったですし、そもそも株式投資にファイナンスなどの専門知識はあまり必要ありません。ある程度の初歩的な知識を学んだらあとは実践の中で試行錯誤していけば良かったです。

 

2004年に入ってようやく個別株を買いました。当初は地味なバリュー株がメインで、積和不動産中国、サンエー、シチエ、CVSベイエリアといった銘柄を買っていた記憶があります。上げ相場だったのでそれなりの利益が出ました。

2005年からは周りのブロガーの影響を受けて新興不動産系の成長株を買い出しました。信用取引や中国株や先物オプションにも手を出しています。多少のレバレッジを使ったことでこの年もかなりの利益が出ました。

この2年の成績は決して悪くなかったのですが、カリスマブロガーの圧倒的な利益と比較すると見劣りしました。当時は信用2階建てで成長株(不動産流動化や新興マンデベ)へ集中投資するという方法が流行っており、とにかくリスクを取ったもの勝ちという時代でした。単純にリターンだけを比較してもしょうがないと頭ではわかってはいましたが、資産を数十倍にしたという報告を見ると自分と比べてしまいちょっと落ち込みました。

 

流れが変わったのは2006年1月のライブドアショックです。この事件をきっかけにして新興市場は崩れ出します。当時は日経平均にそれほどの影響はなく、新興市場もそのうち回復するだろうと思っていたのですが、本格的な反発がないままに日経平均も2007年5月にピークをつけて下げ相場に入ってしまいます。結局2009年3月に底打ちするまで新興市場は3年以上にわたって下げが続きました。

不動産流動化などは当初は業績も良かったので、株価が下がることで割安感が強まり損切りしにくくなるという状況でした。結局は株価に合わせるように業績も悪化して、最終的には倒産してしまう銘柄も多数出たのですが。

僕はこの時期にシステムトレードソフトを買って急落の逆張りを試みていました。システム自体はまあまあうまく機能して2006年は良かったのですが、2007-08年になると心理的なストレスが強まっていきリーマンショック前後で使うのを諦めました。急落の逆張りは市場がパニックになっているときに買うのですが、(メインは相変わらず株の買い持ちだったので)自分の保有株が暴落して大きな含み損を抱えているときに逆張りエントリーするというのに耐えるメンタルがありませんでした。

リーマンショックのときは厳しかったです。日本株が暴落して、一息したらアメリカが暴落して、朝起きて憂鬱な気分で市場が始まるとまた日本株が下がるという感じだったと思います。大型株が軒並み寄り付かずサーキットブレーカーが発動するというのも始めて見ました。かと思うと今度は上方向にサーキットブレーカーが出るなど無茶苦茶な値動きでしたね。

リーマンショックは2008年10月でしたが、その後も2009年3月まで株価はダメ押し的に下げ続けました。

 

この下げ相場は強烈だったので多くの投資家が市場から去っていったと思います。特にそれまでリスクをとって高いパフォーマンスを出していた人ほど厳しかったはずです。で、すごく儲けていてうらやましく思っていた人が損するのを見て気が晴れたかというと、僕の資産も半減していたことから(僕もミニバブルに浮かれた一人でした)何の慰めにもなりませんでした。結局のところ他人が儲けた損したなどどうでもよいことで、投資家にとっては自分の口座残高がすべてなんだなと思い知りました。

そんなわけでこれ以降はとにかく他人の成績を気にしないようしています。もちろんまったく気にしないというのは不可能なので、予防策として投資成績を書いてあるブログはなるべく見ないようにしています。どうしても見たいというブログでも成績が出てくる部分はできるだけ目に入らないうちに閉じています。

 

株価は2009年の春になってようやく反発を始めます。僕はもう足掻くのを諦めてポジションをそのまま持っていたので反発によって少し息を付けるくらい回復しました。

続く2010~12年は円高もあり日経平均は停滞していますが、小型株にはそれほど悪い印象はなくそこそこの成績が出せました。ただ、この時期はリーマンショックの記憶も鮮明で、ユーロ危機というビッグイベントもあったため株の売買もかなりリスク回避気味でした。少し下げるとポジションを減らし、反発すると増やすという感じです。

 

2012年終わりから2015年にかけてはアベノミクスで久々の絶好調相場になりました。ドラギ発言を契機として円高が止まり、アベノミクスでそれまでの行き過ぎが是正されて消費税増税までオーバーシュートしたという感じですね。僕もこの恩恵を受けましたが、後半になると行き過ぎへの警戒からイケイケになることができませんでした。

 

2015年以降はバリュエーションの高さや割安銘柄の減少からポートフォリオの株式比率を維持するだけで精いっぱいという状況が続いています。いつ次の下落相場が来るのだろうと不安を感じつつ株を買っているため、成績の方も小型株インデックスというのがあったらそれを上回っているのか怪しいです。

 

こうして過去の自分の投資履歴を振り返ると、残念ながらそれほど際立った実力はないかなと感じます。基本的に多数銘柄に分散投資で利確も早めなので好調相場で大儲けることはできていないし、一方で下落相場を避けることもできていません。

ただ、それでも小型バリュー株の恩恵を受けているため日経平均などのインデックスを大きく上回っています。これはリーマンショック後に小型株を買ってポジションを維持していればたぶん誰でも出せた成績です(当時はゲンキーやセリアがPER4倍割れで売られていました。その後に業績下方修正があったので単純に激安だったとも言えませんが)。

今後の自分の課題を挙げるなら、市場平均との連動を断ち切って大きく勝つまたは大きく負けないという点です。これは自信のあるときに自分の判断を信じて大きく賭ければいいのでしょうが、一歩間違えば大損してしまうので慎重に考えて実行しようと思います。