オーストラリアのリチウム開発会社です。
マウント・キャトリン(オーストラリア、鉱石、生産中)、サル・デ・ビダ(アルゼンチン、塩湖)、ジェームス・ベイ(カナダ、鉱石)という3つのプロジェクトを持ちます。いずれも100%の権益です。
Mt Cattlin プロジェクト
2016年にスポジュメン(鉱石)の生産を開始しています。
・2017年上半期の生産量は56,465トン、鉱石グレード5.6%、平均販売価格645ドル、生産コスト391ドル(6月単月は334ドル)でした。
・販売価格が安いのですが、今後は2017年契約の830~905USドル/トンになるとのことです。
・2017年のガイダンスは生産量120,000トンです。
・販売価格850ドル、生産コスト350ドル、販売量160,000トン(プラントのキャパシティ)で単純計算すると80百万ドルのEBITDAとなります。
ちなみに160,000トンのスポジュメンの販売量をLCEに換算すると、160,000トン×グレード5.6%×2.47(ここによるLi2O→Li2CO3換算値)で22,131トンになります。オロコブレのオラロス・フェーズ1のキャパシティが17,500トンなのでかなりの量です。
ただし、マウント・キャトリンの鉱山寿命は18年程度と短いです(資源量は下表)。
Sal de Vida プロジェクト
ギャラクシーの旗艦プロジェクトで、南米のリチウムトライアングルに位置する湖です。
埋蔵量は1.1mtLCE(下表)で40年以上の寿命があります。資源量は2012年調査によると7.2mtLCEでオロコブレのオラロス湖と似たレベルです。
2016年にアップデートされたF/S(採算性調査)によると税後NPV8%は1,888百万オーストラリアドルです。
前提は、年間の生産量25ktLCE、生産コスト3,369ドル/トン、CAPEX376百万ドル、リチウム価格11,000-13,911ドルです。
現在、パートナーやオフテイク契約の交渉中とのことで、生産開始は2019年後半の予定とのことです。
ちなみに会社資料によると、現在開発中のプロジェクトの中ではサル・デ・ビダは比較的早い生産開始が予想されています。
James bay プロジェクト
HPによると資源量は22mt、Li2O1.28%とのことです。これだけ見るとマウント・キャトリンに匹敵する資源量です。
ただし、まだ開発の初期段階のためか、証券会社のレポートではそれほど評価されていません。
このレポートのサムオブパーツでは、マウント・キャトリンが462百万USドル、サル・デ・ビダが737百万USドルの評価なのに対して、ジェイムス・ベイは112百万USドルの評価です。
バランスシート
ギャラクシーのバランスシートは強く、キャッシュが40百万オーストラリアドルあるのに対して借入は12百万オーストラリアドルです。
マウント・キャトリンのキャッシュフローもあるため、今後の開発費用は借入で対処可能と前途のレポートには書いてあります。
バリュエーション
現在の株価は2.37オーストラリアドル、株式数395百万で時価総額936百万オーストラリアドル(749百万USドル)です。
マウント・キャトリンとサル・デ・ビダを合わせると生産量はオロコブレ(35ktLCEの66.5%)を大きく上回りますが、時価総額はそれほど変わりません。
マウント・キャトリンの鉱山寿命が短いこと、生産コストが高いこと、サル・デ・ビダの生産開始が2019年以降になるのが原因かなと思います。