割安株が減っているなかPER7倍台という数字が目を引いたので調べてみました。
会社概要
自動車用品店のオートバックスと食品業務スーパーをフランチャイジーとして展開しています。
セグメントの比率は、売上・利益ともにオートバックス1に対して業務スーパーが2くらいです。
16年3月期末で運営するオートバックスは国内72店舗(オートバックスグループ533店舗)、業務スーパー119店舗(業務スーパーグループ726店舗)となっています。
そのほか、バイク店、精肉店、農産物直売所、飲食店なども運営しており、最近はコインランドリーのフランチャイジーも始めたようです。
業績
前期実績は、売上+17.7%の増収、経常利益+28.2%の増益でした。
今期予想は、売上+10.7%の増収、経常利益+24.2%の増益となっています。売上が横ばいの多い内需関連の中では成長している会社だと思います。
売上高 | 前年比 | 経常利益 | 前年比 | 純利益 | 経常利益率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
12年3月 | 75,000 | 7% | 2,200 | -13% | 500 | 3.0% |
13年3月 | 82,623 | 9% | 2,933 | 30% | 1,345 | 3.5% |
14年3月 | 88,178 | 7% | 3,139 | 7% | 1,541 | 3.6% |
15年3月 | 88,261 | 0% | 2,512 | -20% | 1,272 | 2.8% |
16年3月 | 103,895 | 18% | 3,220 | 28% | 1,867 | 3.1% |
17年3月(予) | 115,000 | 11% | 4,000 | 24% | 2,100 | 3.5% |
※16年の非支配株主に帰属する当期純利益は65百万円。
2Qは、売上+8%の増収、経常利益+31%の増益でした。
経常利益の進捗率は40%で、例年と比べて普通かやや良いといったところです。
セグメントは、オートバックス事業が減収減益ですが、業務スーパー・こだわり食品事業は2割くらいの増益となっています。
オートバックスが不振なのは、前年の冬タイヤの販売不調による夏タイヤへの履き替え需要が低調との理由です。これはイエローハットも同じなので仕方ないかなと思います。
業務スーパー・こだわり食品事業は昨年子会社化した精肉事業の上乗せ分が含まれています。
バランスシート
キャッシュリッチではありませんが財務的には問題ないです。
現預金 6,570百万円
短期借入金 3,873百万円
長期借入金 3,200百万円
バリュエーション
・株価1,320円、自己株式を除く時価総額15,986百万円。
・予想PER7.6倍。経常利益ベース(税率35%)の予想PER6.1倍。
・予想EV/EBIT 4.5倍
・今期配当40円予想。利回り3%。
その他
・筆頭株主は社長で13.7%、同性の取締役や資産管理会社を含めると4割を超えそうです。
感想
車用品店と業務スーパーのフランチャイジーということで事業の派手さはないです。
運営する店舗数は多くないのですが、グループ全体ではかなりの店舗数なので成長余地という点でもいまいちな評価になってしまうと思います。
今期の業績ですが、業務スーパーは好調なのであとはオートバックス部門が計画通りに推移してくれるかになりそうです。これは冬の天候次第という感じでしょうか。
売上が2桁伸びていて、予想PERが7.6倍、配当利回りが3%という数字は割安だと思います。
最近の上げで割安な銘柄が減っているなか株価はそこまで上げていないため、分散投資の1つとして良いのではないでしょうか。
なお、会社は中期経営計画として、2021年3月期に売上高1,700億円、経常利益70億円を目指すと発表しています。
17年の予想経常利益が40億円なのでかなりアグレッシブな内容のうえ、現時点で成長率の低いオートバックス部門を2倍の規模に増やすというチャレンジングな目標です。達成はちょっと厳しい気がします。